ニュージーランドでは外国人でも家を購入できる?

ニュージーランドでは、海外から移住する人が誰でも自由に住宅を購入できるわけではありません。
住宅を購入できるかどうかは、市民権やResidence Class Visa(居住ビザ)の有無、ニュージーランドでの居住状況などによって異なります。
また、2026年3月からはActive Investor Plus Visaなど一部の対象ビザを持つ人について、NZ$5 million(約4億7千万円:1NZドル=約94円換算)を超える住宅を購入または建築できる仕組みも導入されています。
そのため、ニュージーランドで住宅購入を検討するときは、まず自分の滞在資格で購入できる条件を確認することが重要です。
住宅を購入できる条件は立場によって異なる
| 主な立場 | 住宅購入の考え方 |
|---|---|
| New Zealand Citizen(ニュージーランド市民) | 原則として購入可能 |
| Residence Class Visa(居住ビザ)保有者 | 居住状況などによって購入可能、またはConsent(承認)が必要になる場合がある |
| 一般的な海外居住者 | 原則として既存住宅の購入には制限がある |
| 対象となる投資家・投資関連ビザ保有者 | 条件を満たせばNZ$5 million超の住宅を購入・建築できる制度がある |
購入条件とあわせて住宅予算を確認したい場合は「家の価格はいくら?主要都市の住宅価格を比較」で、オークランドやタウランガ、クライストチャーチなど主要都市の住宅価格を比較しています。
Residence Class Visa(居住ビザ)がある場合
Residence Class Visa(居住ビザ)を持っている場合でも、取得した直後から無条件ですべての住宅を購入できるとは限りません。
ニュージーランドのOverseas Investment(海外投資)に関するルールでは、「ordinarily resident in New Zealand(通常ニュージーランドに居住している)」とみなされるかどうかによって、住宅購入時の扱いが変わります。
ordinarily residentとは?
住宅購入に関するルールでは、Residence Class Visa(居住ビザ)を持っていることに加えて、一定期間ニュージーランドに居住していることなどが判断基準になります。
条件を満たして「ordinarily resident」となる場合は、一般的なニュージーランド居住者として住宅を購入できるようになります。
一方、Residence Class Visa(居住ビザ)を取得していても、まだこの条件を満たしていない場合は、住宅購入にConsent(承認)が必要になるケースがあります。
居住状況による違い
| 状況 | 住宅購入 |
|---|---|
| Residence Class Visaを持ち、ordinarily residentの条件を満たす | 原則として一般住宅を購入可能 |
| Residence Class Visaはあるが、ordinarily residentの条件をまだ満たしていない | 承認を得ることで購入できる場合がある |
| 対象となる居住資格を持たない海外の人 | 原則として一般的な住宅購入には制限がある |
Active Investor Plus VisaでNZ$5 million超の住宅を購入する場合
2026年3月6日から、Active Investor Plus Visa(AIP)など対象となる投資家ビザの保有者には、新しい住宅購入ルートが設けられています。
対象となるのはActive Investor Plus Visa、Investor 1 Resident Visa、Investor 2 Resident Visaの保有者です。
これらのビザを持つ人は、LINZ(Land Information New Zealand)のConsent(承認)を得ることで、NZ$5 million(約4億7千万円:1NZドル=約94円換算)を超える住宅を購入または建築できます。
既存住宅も購入できる
この制度は新築住宅だけを対象にしたものではありません。
すでに住宅が建っている物件についても、土地と住宅などのFixtures(固定設備)を含む購入価格がNZ$5 millionを超えていれば対象になります。家具や家電などのChattels(動産)はNZ$5 millionの判定には含まれません。
一方、NZ$5 million未満の土地を購入して新しい住宅を建てる場合は、土地の購入価格と対象となる建築費を合わせてNZ$5 millionを超える必要があります。既存住宅のリフォーム費用を加えてNZ$5 millionにすることはできません。
NZ$5 million超の住宅を購入するための主な条件
- 対象となるInvestor Visa(投資家ビザ)を保有している
- 住宅または土地+新築住宅の対象費用がNZ$5 millionを超える
- この制度を利用して取得できる住宅は1物件
- 購入前にOverseas Investment Actに基づくConsent(承認)を受ける
- 売買契約を先に結ぶ場合はConsent(承認)の取得を条件とする
LINZによると、このルートのConsent(承認)は法定処理期間が最大15営業日で、通常は5営業日以内の審査を目指しています。
NZ$5 million未満の土地に家を建てる場合
土地そのものがNZ$5 millionを超えている必要はありません。
たとえばNZ$2 millionの土地を購入し、そこにNZ$5 millionの住宅を新築する場合、対象となる合計額はNZ$7 millionとなるため、この制度を利用できる可能性があります。LINZも同様のケースを公式例として示しています。
新築する場合は、Consent(承認)に住宅の完成やNZ$5 million超の条件を満たすことなどが付され、原則としてConsent(承認)から3年以内に新しい住宅を完成させる条件があります。
オークランドの高級住宅街については【オークランドの高級住宅街】Herne Bay・Remuera・Parnell・St Heliersを比較で解説しています。
Consent(承認)はどのように申請する?
対象となるInvestor Visa(投資家ビザ)を持っていても、NZ$5 million超の住宅を自動的に購入できるわけではありません。
この制度を利用する場合は、購入する物件を決めたうえで、LINZ(Land Information New Zealand)へOverseas Investment Actに基づくConsent(承認)を申請します。
売買契約を結ぶ前にConsent(承認)を確認する
住宅の売買契約を先に結ぶこともできますが、その場合は「Consent(承認)が得られること」を条件とした契約にする必要があります。
Consent(承認)を条件にせず住宅を購入すると、法律違反となり、罰則や住宅の売却を求められる可能性があるため注意が必要です。
申請では、主に次のような情報を提出します。
- パスポート
- 対象となるInvestor Visa(投資家ビザ)の情報
- 購入する住宅・土地の住所や物件情報
- 購入価格
- 新築する場合は建築計画や予定費用
- Trust(信託)やCompany(会社)を利用する場合は、その所有・管理に関する情報
審査の法定期間は最大15営業日で、LINZ(Land Information New Zealand)は通常、多くの申請を5営業日以内に審査することを目標としています。
Residence Class Visa(居住ビザ)で「自分が住む家」を購入する場合
Residence Class Visa(居住ビザ)を持っているものの、まだordinarily resident(通常居住者)の条件を満たしていない場合でも、LINZ(Land Information New Zealand)のConsent(承認)を得ることで、自分たちが住むための住宅を1軒購入または建築できる場合があります。
ordinarily resident(通常居住者)になると何が変わる?
住宅購入におけるordinarily resident(通常居住者)と認められるには、主に次の条件を満たす必要があります。
- Residence Class Visa(居住ビザ)を保有している
- 購入前の12か月間、ニュージーランドに居住している
- その12か月間のうち183日を超えてニュージーランドに滞在し、税務上の居住者となっている
これらの条件を満たす場合、一般的なResidential Land(住宅用地)については、原則としてConsent(承認)を申請せずに購入できます。
まだ条件を満たしていない場合
Residence Class Visa(居住ビザ)を取得したばかりなど、ordinarily resident(通常居住者)の条件をまだ満たしていない場合は、「One home to live in」の制度を利用してConsent(承認)を申請できます。
Consent(承認)を受けた場合は、購入した住宅を自宅として使用することや、一定期間ニュージーランドに滞在することなどの条件があります。
また、物件を決める前にPre-approval(事前承認)を取得することもでき、有効期間は最長1年間です。オークションで住宅を購入する場合には、事前にこの承認を取得しておく必要があります。
住宅を購入できないケース
ニュージーランドでは、Residence Class Visa(居住ビザ)を持っていない海外の人は、原則として自分が住むための一般的な住宅や土地を購入できません。
たとえば、Student Visa(学生ビザ)、Work Visa(就労ビザ)、Visitor Visa(訪問ビザ)などのTemporary Visa(一時滞在ビザ)で滞在している場合、通常は住宅を購入することはできません。
Temporary Visa(一時滞在ビザ)では自宅購入は原則できない
主な扱いを整理すると次のようになります。
| 滞在資格など | 一般的な自宅の購入 |
|---|---|
| Student Visa(学生ビザ) | 原則不可 |
| Work Visa(就労ビザ) | 原則不可 |
| Visitor Visa(訪問ビザ) | 原則不可 |
| ビザを持たない海外居住者 | 原則不可 |
| Residence Class Visa(居住ビザ) | 条件によって購入可能 |
| 対象となるInvestor Visa(投資家ビザ) | NZ$5 million超の住宅を購入できる特例あり |
ただし、Australian Citizen(オーストラリア市民)やSingaporean Citizen(シンガポール市民)などには異なるルールが適用されるため、単純に「外国人は全員購入できない」というわけではありません。
また、海外の人でも一定の条件を満たすアパートメントへの投資など、一般的な自宅購入とは別の制度が存在します。
住宅を購入する前に確認しておきたいこと
ニュージーランドで住宅を購入できるかどうかは、ビザだけで決まるわけではありません。
Residence Class Visa(居住ビザ)の種類やニュージーランドでの居住期間に加えて、購入する土地がResidential Land(住宅用地)なのか、ほかの理由でもSensitive Land(機微な土地)に該当するのかによって、必要なConsent(承認)が変わる場合があります。
購入を検討するときの確認ポイント
- 現在保有しているビザ・滞在資格
- ordinarily resident(通常居住者)の条件を満たしているか
- LINZ(Land Information New Zealand)のConsent(承認)が必要か
- 購入する土地の区分
- 住宅を自宅として購入するのか、投資目的なのか
- 売買契約を結ぶ前に必要な手続きが完了しているか
特にResidential Land(住宅用地)であっても、海岸や河川、保護地域に隣接する土地などは別の理由でSensitive Land(機微な土地)に該当する場合があります。物件を決める段階では、土地そのものの条件も確認しておくことが大切です。
また、Residence Class Visa(居住ビザ)を持ち、まだordinarily resident(通常居住者)ではない人向けには、条件を満たせば最長1年間有効なPre-approval(事前承認)を取得できる仕組みもあります。オークションで購入する場合には、このPre-approval(事前承認)が必要です。
住宅購入の条件は事前に確認しておこう
ニュージーランドでは、住宅を購入できる条件がビザや居住状況によって異なります。
Residence Class Visa(居住ビザ)を持ち、ordinarily resident(通常居住者)の条件を満たしている場合は、原則として一般的な住宅を購入できます。一方、Residence Class Visa(居住ビザ)を取得したばかりの場合などは、LINZ(Land Information New Zealand)のConsent(承認)が必要になることがあります。
ニュージーランドでの賃貸物件の探し方や、エリア選びからViewing(内見)までの流れについては「家の探し方を解説|賃貸・エリア選び・内見までの流れ」で紹介しています。
また、Active Investor Plus Visaなど対象となるInvestor Visa(投資家ビザ)の保有者には、Consent(承認)を得ることでNZ$5 millionを超える住宅を購入または建築できる制度があります。
住宅購入を検討するときは、物件を探す前に自分の滞在資格と購入条件を確認し、Consent(承認)が必要な場合は適切な手続きを進めることが大切です。
なお、住宅購入に関する制度は変更される可能性があります。実際に購入するときは、LINZ(Land Information New Zealand)の最新情報を確認し、必要に応じて資格を持つ専門家へ相談してください。
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